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Fig.-5 Trasfer function between control input and actual displacement of moving mass

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Fig.-6 Control system

などの変動を与え、パラメトリックに吟味する必要がある。
3. 実海域試験
3−1.試験装置
本手法の有効性を確認するため、ハイブリッド方式の実機を試作し、実海域試験を行った5)。Fig.-3に対象船の概観を示す。これは、排水量約190t、固有周期約4.2sの調査監督船で、チャインを持つ浅喫水の高速船の一種である。減揺装置は、有義波高0.2m程度で船体の横揺れを1/2〜1/3程度に低減することを目標とし、設置位置を船体上部構造物の後部に新設した甲板上にした。装置の構造をFig.-4に示す。可動マスには、電動モータ、減速機が搭載されており、円弧レール上を揺動することで、パッシブな要素を持たせている。それに、電動モータによるアクティブ制御を加えることで全体としてハイブリッド方式が実現されている。装置の固有振動数は、船体にほぼ等しい4.5秒とした。Fig.-5は、アクチュエータの動特性を示すもので、式(4)の2次遅れ系で同定した計算結果は、実測値を十分に近似できていることがわかる。また、Fig.-6に制御系の構成を示す。船体には、角速度センサが取り付けられており、角速度および、これを積分した色変位が得られる。一方、電動モータのパルスジェネレータから可動マスの速度、変位が得られる。これらの4個の信号に式(8)のフィードバックゲインを乗じ、加算した信号を制御入力とした。

 

 

 

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